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要約

職場における脳・心臓疾患は業務起因性の判断が難しく、災害補償をめぐって行政訴訟に持ち込まれるケースも少なくない。平成5年末までの判例62件を収集し、各々に事案の概要と判決のポイントを付した脳・心臓疾患判例集。

【目次】

第一編　労働者災害補償保険法関係

1　脳血管疾患

〔一〕立木の伐採、製材会社役員に発症した脳出血
（熊本地裁　昭和六一年六月六日判決　請求棄却）
（福岡高裁　昭和六二年九月二八日判決　控訴棄却）
（最高裁二小　昭和六三年五月一三日判決　上告棄却）
〔二〕出張し工事現場の監督を行っていた工事責任者に発症した心筋梗塞
（最高裁二小　平成三年一〇月一一日判決　上告棄却）／他

第二編　国家公務員災害補償法関係

郵便局副課長に発症した脳出血
（名古屋高裁　平成四年三月一七日判決　原判決取消・請求棄却・附帯控訴棄却）

第三編　地方公務員災害補償法関係

〔一〕信号待ちのタクシーにバイクで接触した用務員に発症した脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血
（佐賀地裁　昭和五六年五月一日判決　原処分取消）
〔二〕保育所の保母に発症した脳動脈瘤破裂による脳内出血
（最高裁二小　平成元年一月二〇日判決　上告棄却）／他